HIRO T'S DIARY

● 8月後半の日記 ●

8月15日(水曜日)早朝の風景(国道1号線を事務所に向かいつつ)
無骨な夏が撒き散らした荷物を纏め始めている。
早暁の街に確実に秋が裸足で忍び寄って来る。
瞬きをする間に時計はまたひと廻り。
深い吐息と共にそこにいた証を心象に留める。
8月15日(水曜日)(緊張感溢れるオンエア中のスタジオにて)
マイケル・ジャクソンのスリラーをかけて誰からともなく「なつかしいねえ」って踊り出してしまったどうしようもない馬鹿4人組。

8月17日(金曜日)

毎月やって来てくれている直太朗くんが今日のゲスト。またいつものように伸びやかな歌声をライブで聴かせてくれた。そして今日は彼が大好きだというイギリスの既に亡くなってしまっている女性シンガーEva Cassidyのアルバム"Songbird"をおみやげに持ってきてくれてそこから一曲もかけてみた。彼がぞっこんというだけあって染み渡るような歌声であった。本番が終わって帰るときにボクにくれたはずのアルバムが惜しくなったのか突然「やっぱ、持って帰ります。」って言い出したので少し小競り合いになってしまった。

ってのは、大ウソで有り難くそのCDを頂いたのであった。また番組でちょこちょこ紹介しようと思う。

8月21日(火曜日)

ずっと逢いたかったBig Mountain が今日のゲストであった。Kenoも、Kevinも、Jamesも、ほんっといいヤツだった。初めてのご対面なのに「アッ!」と言う間にうち解けてしまった。

大山さんたちのオリジナルTシャツをもらったこともあり、ご機嫌さんになったボクは遂にリード・ボーカルを担当して"Baby, I love your way" を歌い出してしまった。バッキングをつとめるのは、ギターのキーノ、トランペットのケヴィンそして、ただひたすらボクの歌唱力にたまげてしまっているのはジェイムスである。これで彼らも日本にも素晴らしいシンガーがいるとまた日本を見直したことであろう。スタジオを出ていくときには「勉強させてもらいました。」の挨拶を忘れていなかった。楽しかった。

Hey, Keno, Kevin & James! Thanks to be on my show,today. I really enjoyed your company. Do come back again. I'm very looking forward to see you guys, soon. Thanks for great time,Bro!

8月22日(水曜日)

今日のゲストは本来ならば写真の真ん中に写るべきではあるがレコード会社のプロモーターさんの岩淵さんが何を勘違いしたのか、その場所をとってしまったので画面左端に追いやられてしまったElliottのTomokoであった。(長い一文やなあ〜)2年ほど前にも深夜の番組に押し掛けてきてオンエアではなく逢ったことはあるのだが、今回は番組への公式参拝であった。ニュー・シングル「ひまわり/月夜のパーティー」は聴く者をしてほんのりとさせる。10月のミナミ・ホイールも出演とのこと。楽しみである。そして今日も楽しいお客様であった。(岩渕さんの一件を除いては。)
8月23日(木曜日)

オレンジ・ペコのtomokoと一馬がゲスト。二人とも現在関学4回生。超後輩である。だからかなり上から圧力をかけたインタビューだった。記念撮影でもtomokoの頭に圧力をかけているところから見て、かなり押しまくりインタビューであったのは感じられることであろう。んが、しかしながら、結構堂々と質問に答えて立派であった。さすが、後輩。若いのにほんまにいろんな音楽のエッセンスを知り尽くしている二人の今後に大いに注目である。

8月24日(金曜日)(番組中)

二胡奏者のチェン・ミンさんが関西テレビの「痛快エブリデー」の生出演前にスタジオを訪ねてくれて、ぬあんと!あのボクがとっても欲しかった中国の伝統楽器「二胡」をプレゼントしてくれたのだ。(一個だけだが。)嬉しかった。しかもだよ、ちゃんと日本人のための教則本とかまでつけてくれているのです。彼女はすぐにスタジオ入りしなくてはならないのにもかかわらず、二胡のABCを手とり足とり教えてくれました。(あっ、足はとらないね。)余り嬉しくて、彼女が風のように去ったあともちょこちょこ弾いて、もうクラプトンのTears in Heavenが弾けるようになった。(と、少なくともボクだけは信じている。)とにかく、彼女の優しさに多謝なのである。

厳しい先生であった。しかしたった10分弱の滞在でボクを一流の二胡奏者へと導いてくれたチェン・ミン先生は素晴らしい教授でもあると認めざるをえない。最後に仲良く記念撮影に収まりました。
8月24日(金曜日)(番組終了後夜9時ぐらいまで)

大阪の第3セクターの中でもほぼ唯一の黒字経営でがんばっているというこの国際会議場で「関西ミュージック・フォーラム」というコンベンションが開かれた。メディア、レコード会社、イベンターが集まってみんなでお勉強する会なのである。我がパンプキンも社員全員(と言ってもボクを入れて4人であるが、、、)堂々の参加だったのである。

プラネタリュームを思わせるお椀を伏せたような天井の特別会議室で既に12時にスタートしていた講演会に番組終了後なので遅れて入ったボクたちであった。講演がおごそかに進められていたが正直な話し、それよりボクの目を奪ったのは天井に描かれていた壁画の色使いであった。きれいであった。

ボクが天井の写真を撮っているのにうちの社員約2名はこんな華やかな場所も始めてとあって非常に緊張の面もちで分かったような顔をして講演に聴き入っている。(そんなふりがとっても得意なのが我が社風でもある。)

すると、何を思ったか亀井が急に壇上に駆け上りマイクを握りしめて「ハイ、ハードロックの歴史について質問ある人?」と講演を始めようとした。当たり前であるが、会場の警備の人に即刻引きずり降ろされた。身元保証をしないといけないためにその引きずり降ろされている現場を押さえられなかったのが非常に残念である。さすが、大阪府立国際会議場だと感心もした。
亀井の蛮行のせいで、出演予定のなかったボクが急遽講演をする羽目に陥ってしまった。演目は「近代社会に於ける糖度摂取量の激増とその対処法に見る現代社会のジレンマ」という壮大なものであった。
あまりのシリアスな演目のせいで会場には気づかれぬように舟をこぎ出す不埒なヤツらが目立ち始めた。一応他業種の方々の手前もあるので802関係者でこの写真はまとめてみた。
延々と続く講演のために会場を後にする人が目立ち始め、って言うより、誰もいなくなってしまって、それでも意に介さず講演を牛のよだれのように続けたボクはやはり超エライ人であると後の世まで語り継がれるべきであろう。
警備室で説諭を終えた亀井が、しかし、会場に戻って来てすぐに「みんながおれへんようになったんは、ヒロさんのせいや!ボクがあのままハードロック講座を続けていたらきっと今頃みんな感心して聞き入ってたはずや!」とケンカをふっかけてきた。
12階の会議場でボクと亀井による「朝まで生討論」が繰り広げられていたその瞬間5階のカフェテリアで社員のひとり羽田はフォーライフ・レコードの高際さんが食するカレーを物欲しそうに眺めながら「ええなあ、レコード会社の方が待遇が良さそうやなあ。」とひとりごちていたらしい。

またもうひとりの社員平山はその瞬間ただひたすら窓の外を眺めながら「羊が1匹、2匹、、、」と数えていたらしい。


こんなので良いんだろうか?いや、良いわけが無い!!

8月25日(土曜日)

1週間で唯一の休日。そろそろかな?って感じでヘアカットに行った。当日予約で例によって強引なボクであった。この場所はボクが英会話学校を6年間やっていた思い出の場所である。内装のあの時のままの箇所が多くっていつも懐かしさに涙ぐんでしまう。

ボクを担当してくれているのは店長さんのKenji。カットを始めたところを鏡越しに。(Kenji、緊張している。)そして右はカットが終わったところ。お店の若者が珍しそうに覗き込んでいる。「このカメラは高いねんぞ!」としなくていい自慢をしてしまったボクはやはり小市民である。スッキリした土曜日であった。

8月27日(月曜日)
過酷なライブ・スケジュールの中大阪公演を終えたばかりのマイ・ブラ、米倉利紀がゲストであった。そう、米ちゃんである。今日もうひゃうひゃとインタビューを楽しんだ。記念撮影はどっちの腕がマッチョか比べであったが、、負けた!悔しい。ちょっと腕の角度がわるかったと言い訳も出来そうだがその角度を修正したとしても負けだった。だから本番終了後筋トレに行った。いつもと同じ重量しか、やはり上がらなかった。悔しくて涙が出た。だから蚊がそんなボクを3カ所噛んでなぐさめてくれた。米ちゃん、また新たな競争心をありがとう!
8月28日(火曜日)

2年2ヶ月ぶりにスタジオに遊びに来てくれたBirdです。まだ正味2回目の逢瀬で探り合いになるのかなって内心思いつつ、でも初回の時もそうであったように楽しく時間が過ぎ去っていった。関西人でありながら彼女には何故かいつもさっぱりとした気性を感じるのである。まろやかにニュー・シングル"Flow"を作るフロウ・バナシを聞いたりした。(苦労とちゃうんかい!っていういつもながらの外野の声あり。)んま、とにかく今度は2年も間隔を開けずに帰ってきてくれる約束をとりつけ、オンエアには乗っけられなかったが二人でスタジオでBilly Paulの"Me & Mrs.Jones" のデュエットをかましてみた。ええ感じであった。

Birdがゆったりと歌い上げている横でボクが上を大きな目で見つめているのは天井の隅っこのゴミがきになっているのでは決してない。陶酔なのである。

8月30日(木曜日)

小島真由美ちゃん。今回で4回目の登場。しかし約3年ぶりの訪問であった。9月5日リリースのアルバム"My name is Blue"のプロモーション。ちょっと期間が開いていてまた彼女のペースについていくのにいっぱいいっぱいであった。ほんとに不思議な世界を持っている才女です。年末にはライブもするということ。彼女の生音に触れたことのない人は是非一度お試しあれ。

8月31日(金曜日)
3日間だけのブルー・ノート出演しているジャネット・ケイさんが今日のお客様。2年前に802に来た時にちょこっとお話しはしたがゲスト・インタビューは初めて。すごく物静かなママさんであった。自分のペースでお仕事をしているって感じの余裕を感じたね。いつ使うかわからないけど、お誕生日コールもお願いしたら快く引き受けてくれてちょっと歌付きのコールが取れた。ありがとうなのです。これでまた幸せ気分を感じるリスナーの人がたくさんいることでしょう。
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