HIRO T'S DIARY

● 2月の日記 ●

2月1日(金曜日)

ロッカペラだぜ、ベイベ!ブルーノート3ディズの中日の今日ボクの番組にきてくれた。もう15年のキャリアでボクも彼らのクリスマス・アルバムなんて超お気に入りだったグループだ。楽しいインタビューの時間をまたもてた。調子に乗って「お誕生日コールとモニジャムジングルを作って!」って頼んだらマジ即興であっと言う間にやってくれた。プロ中のプロだね。外国のアーティストが来るときにいつも感じる壁のなさをまた今日もたっぷりと味わった。

メンバー紹介をしておこう。左からJeff(パーカッション)Barry(ベース)Hiro T(リードヴォーカル)Elliott(バリトン)Kevin(テナー)そしてScott(ハイ・テナー)である。ボクの透き通る歌声にみんな魅了されていた。

2月4日(月曜日)

ピクミンっていうテレビ・ゲームはしたことがない。ところがえらいことになってんだよね、ストロベリー・フラワーというユニットがピクミンの事を歌って。アコースティックな素朴なメロディに乗っかったちょっと考えてみれば怖い歌詞が世の老若男女の共感を得て「ドッピュ〜ン」って行っちゃったわけさ。電通勤務の仕掛け人の友妻さんがストロベリー・フラワーを代表して今朝来てくれた。会社勤めの垢を全く感じない人であった。とつとつとボクたちの会話は進んであっと言う間にインタビューは終わった。多分今の状況は彼も明確に想定していたものではないだろう。「うまくいけばいいな」って思った事がすごい勢いで動き出しているはずである。そんな渦中の人と対談することが出来て幸せを感じた。

2月5日(火曜日)

89年にデビューした直後からのお気に入りで92年からゲストに来てくれて今日で5回目の登場になるワークシャイのマイケルとクリスタがお客様であった。2月1日にはニュー・アルバム「ムード」をリリースしたばかり。またこのアルバムが洒落てるんだね。肩肘張らずにするりっと聴けてしまう。お奨めだよ。丁度彼らは昨日から水曜日までブルー・ノートでライブ。きっと超お洒落なステージを繰り広げているんだろうな。一度はちょっとゆったりムードで彼らのライブも楽しんでみたいものである。

イギリスの人にとって終わったばかりのスーパー・ボウルは取るに足らぬものであるというのも今日知って「なるほどね。」っていう勉強もさせてもらった。

 

2月6日(水曜日)

お日さま、ぽかぽか、素敵に春を感じる午後である。なんか事務所近くの中之島の中央図書館あたりまで散歩してみたい気分である。しかしながら、ハウエバー、そんな日に限って事務所内でのアポイントが2つも立て続けにあるのだ。「ウッギャ〜〜、外へ出たい!」って思ったらちょっとストレスを感じた。まだ最初のアポがやって来ていないのでその待ち時間の隙間を狙って、だからスタジオにおいてあるドラムを久しぶりにドカドカやってやった。こう見えても昔はドラマーさ、おいらは。8ビートならお手の物。

ってやっていたら「ピンポ〜ン」って最初のアポがやってきてしまった。嗚呼、ヴェンチャーズのキャラバンぐらい完奏したかったな・・・

2月7日(木曜日)

去年高校卒業やから今年これから20才になる東大阪出身のNeoがやってきた。2回目の登場である。さすが大阪の子、2度目にしてもう壁は見事になくなっていた。って言うよりも「あんた、どない?」って突っ込みたくなるくらいノリが大阪なのだ。めちゃめちゃスムーズに話しがとんとんと進む。あっけにとられつつも楽しい時間を過ごした。4枚目のシングルが昨日、そして1stアルバムが20日にリリースされる。しゃべりはさておき歌はハートがある。見事である。地元大阪(今世田谷)の彼女も応援してやって欲しい。

記念撮影は今女の子の間ではやっている横ピースで攻めてみた。いわゆるプリクラな気分ってヤツである。カ〜ワ〜イ〜イ〜〜ッ。

2月8日(金曜日)

西宮出身の高田志麻ちゃんがゲスト。1月30日にメジャーデビューであるがインディーズで出会った時から一度逢ってみたかった人であった。シングル「雨」はもうボロボロになってしまった女の子の気持ちを目一杯たたき込んでいる曲でその作者はどんな感じっていうのが逢いたかった動機である。ごく普通の女の子であった。自分自身の体験から生まれたっていうこの曲はやっぱりバーチャルなものでないだけに聴く人の心を打つのだなってしっかりと得心させてもらった。「今はとにかく一人でも多くの人の耳に雨を触れさせたいです。」っていう彼女の言葉がとっても心に残った。

お父さんは恐い人だそうだ。俺も見習わなければ・・

2月11日(月曜日・祝日)

はじめにきよし。けったいな名前やなって思っていたら二人の名前を積み重ねたユニット名。なるほど。前回一度来てもらおうと思っていたのが社会情勢により延期。彼らも逢いたかった人たちだからとっても待ち遠しかった。ギター・のこぎりのはじめちゃん(右)がつっこみでピアニカなど鍵盤のきよしちゃん(左)がボケってのがメンバー紹介。いや、そやけど、ようしゃべりはる。はじめ堺できよし京都で二人とも関西人。ほんでボクも関西人。そら、しゃべんな!って言う方が無茶やわな。おもろかった。ほんで演奏も「ほっこり」と温かかった。3枚目のアルバムも5月に出るとのこと。ボチボチと応援してやって欲しい。

記念撮影はしゃべりすぎよったから手垢をなすりつけてやった。ウヒッ。

 

2月12日(火曜日)

ブルーノート3days中日の今日US3からMr.Jeff Wilkinsonがやって来てくれた。彼らの音はそれこそ10年以上知っているが逢うのは初めて。イメージとは大違いの英国紳士であった。ボクはイギリス弁は苦手なのだが、彼の話す言葉はスムーズに聞き取れた。US3はJeffの一人プロジェクトって言ってもいいくらいだそうだ。全てのサウンドは彼の手によるものである。さもありなん!とにかく彼は小気味よくスマートな男であった。喋る文章に無駄なところが無いのね。わかる?この意味?言うのは簡単だけど実行はすんごく大変だよ。俺はそのあたりをビビッと感じてしまった。なるほどね〜〜の時間であった。

たった15分ぐらいの逢瀬であるがもうほんとにお友達になってしまった。ええ人であった。

2月13日(水曜日)

トリップメーターのふたり、PyonとRyotaが去年10月末のデビューの時以来2度目の登場。出たばかりの2枚目のシングル「切ない幸福」のプロモでやってきた。またまたボクのお気に入りのええ味を出している。聴いてやって欲しい。ほんで2回目ともなるとスタジオライブもやってもらわんとって感じでデビューシングルの「ガーネット」を演奏してもらった。いや、とにかく良かった。ライブもゴキゲンにかましてくれるのだ。(ただ俺のオペレーションが悪くてギターの音がへんてこになって二人には迷惑をかけた。)

Pyonが帰る前に明日のバレンタインのチョコを「ちょこっとですけど・・」って言いつつ手渡してくれた。Ryotaの羨ましそうな顔を見てやってくれ。ウヒヒ・・

2月19日(火曜日)
直太朗くん9回目の登場である。毎月必ず一度来阪するのはやっぱ大変なことだと思う。んが、変わらず好青年であった。またいつものあっちへふらふら、こっちへふらふらトークが続きつつのインタビューであった。勿論、いつも通りスタジオライブで伸びやかな歌声を聴かせてくれた。新曲の「愛し君へ」だった。曲作りにも励んでいるそうだ。ただ、演奏中に彼の1フレットに装着したカポの3弦からどうもカエルの鳴き声のような音が継続して出たので生演奏が済んだ後に、元ギター屋さんのボクはカポの不具合を調整してあげたのである。もちろん工賃の請求はしなかった。こんな顔をしながらボクの調整具合を眺めていた直太朗であるがどうやら感謝感激していたようである。次はフレットの打ち替えもしてあげるって約束をした。
2月20日(水曜日)
くるりトレインってのが802で走っている。面積的に狭い放送局に汽車だよ、迷惑なハナシである。「3両目を連結してして!」って言いながら4人になったくるりが飛び込んできた。もう軽く3年ぶりの再会なのである。出してくる音はくるりくるりと万華鏡だが、彼ら自身は変わらない。見た目も雰囲気も全く変わらない。いいことである。インタビューも楽しかったのである。一応メンバー紹介をしておこう。右端は遠近法を効果的に使ってでかい顔をしている新メンバー、ギターの大村達身(たっしん)、そして狭苦しそうにヴォーカル・ギター岸田繁、ほんでドラムスの森信行、トークのイーッくんを挟んで左はベースの佐藤征史である。みんな愉快な仲間達であった。我乞早期再来!

2月21日(木曜日)

洋楽にうといあなたでもグラミー賞ぐらいは知ってることであろう。今月日本時間28日にその第44回の授賞式がある。いっぱいあるジャンルの中でベスト・ジャズ・コンテンポラリー・アルバムに最新アルバムM2が堂々ノミネートされているMr. Marcus Millerがやって来てくれた。とにかくすごい人なのである。ただもう13年ほど前にJoe Sampleのアルバムのプロデュースをしているときからの知り合いなので緊張感はない。いつものように楽しく話しをさせてもらった。ちょこちょこジョークを交えつつのインタビューはあっと言う間に幕を閉じた。ちなみに今週土曜日まではブルーノートに出演している。まだ彼を体験したことのない人はぜひ一度行ってみるべし。

インタビューが終わってお互いがそれぞれ得意にしているジャンルの教えっこをして久しぶりの再会は幕を閉じた。

Strict teacher, Mr.M.M, on T's Bass Playing style
Severe teacher, Mr. T, on M.M's Broom-ride

 

2月22日(金曜日)

Saltこと塩谷哲氏が来臨。もう4度目の登場になる今回は4人の卓越したミュージシャンで作ったグループ、Four of a kindのアルバム及びゴールデン・ウイークのブルーノートライブのお話しのためである。んま、しかし、アルバムはほんまにかっこいい。大人的音楽、もしくは成熟的音楽好きの人には絶対のお勧めなのです。いろんな話しをしたのだが、もろこし作りの失敗談を聞き出すことを失念した。だからオンエア後に聞いてみたら見事に失敗したそうである。そして庭付きの家に住むのがそのお陰で夢になったと切々と語ってくださった。

別れ際に名前の塩、いわゆるソルトに由来して「しょっぱい顔」写真コンテストを繰り広げた。どう見てもしょっぱそうなのはボクで、彼はどう見ても歌舞伎の見得である。コンテスト勝利者にソルトレークシティご招待は無かったそうである。

2月25日(月曜日)

新曲「フルワセテ!」のリリースそして4月3日のアルバムMomenttumのリリースのプロモーションで久しぶりに我那覇美奈ちゃんがやって来てくれた。もうすぐ21才という彼女、見るたびに大人っぽくなっていく。このあたりの年齢ってきっとそうなんだろうなって感じた。今回のシングルもアルバムもやはりそんな起伏の大きい今の我那覇美奈をそのまま凝縮したものに仕上がっている。6月にはビッグ・キャットでのライブもあり。ぜひ急速に動いている彼女を体験しに行ってやってくださいな。

「フルワセテ!」のジャケ写は「アンニュイ」なのだ。だから、我那覇と寺平のアンニュイ・コンペを開催した。俺が勝ったと思っていたら「ただ単に疲れてるだけじゃないですか!」ってレコード会社の人が言いきった。悲しかった。

2月26日(火曜日)

この枠はでっかくなってしまった。でもそれでも構わないのである。何故ならボクはとっても嬉しいからである。

我が友、絵描きの少路和伸さんが先日ボクの事務所にこの写真のパネルを届けてくれた。絵を楽しまれる皆さんはきっと覚えておられるであろう。彼の去年のクリスマス個展の時に飾られていた様々な世界中のサンタさんの絵の中にテロでくっちゃくっちゃになってしまったニューヨークへ無くなったワールド・トレード・センターの変わりの「ハート」を届けているサンタさん達の絵なのである。

ボクの大好きな絵のひとつである。個展の時もかなり長い時間この絵の前に佇んでいた。

それを見ていた彼はこの絵のパネルを作成して持ってきてくれたってわけである。ホントにメチャメチャ嬉しかった。画伯曰く、ポンとその辺に立てかけておくものなのだそうだ。でもさ、地べたに立てかけるわけにもいかないじゃん。だからロフトまでチャリで出かけて行ってカタログからお取り寄せでイーゼルを買ったのである。このイーゼルなら絵もきっと満足してくれることであろう。

これからボクの事務所のエレベーター前でたくさんのゲストを迎えることになるのだ。そして今日はゆずの二人がやって来て絵を見て「すんげぇ〜〜」って言ってくれた。よかったよかった。

2月26日(火曜日)Part 2.

Part1にも書いたゆずの北川悠仁くんと岩沢厚治くんが我が事務所を表敬訪問してくれた。今回のプロモーション来阪では残念ながらボクの番組への登場が無かったにも拘わらずやって来てくれたのはホントに嬉しいかぎりである。律儀な青年たちと言わざるを得ない。いつの日か分からぬが屋上でのバーベキューパーティーをぜひ実現しようねって固い契りを交わしたのである。忙しい彼らであるので約1時間の滞在で事務所を後にしたが、その別れ際の記念撮影では間髪を入れずこんな姿勢になってしまってくれるあたりは伊達に縦社会を生きていないって痛感した。

心からの友人であるゆず。ニューアルバム「ユズモア」のリリースも間もなく3月6日に迫ってきている。再会を約してしばしの逢瀬は幕を閉じた。

2月27日(水曜日)

コアオブソウル1st.アルバム"Natural Beauty"今日リリース。だから3人揃ってゲストに来てくれた。ほんまに溌剌としてはる。ええことや。アルバム制作では3人とも真っ正面から向かい合って今の自分たちをたたき込めたと自信を持って語ってくれた。

その後3人で我が事務所を訪問してくれた。そして、信じられないことが起こった。マイオフィスをしゃあしゃあと乗っ取られたのである。Fukkoは何故か自動的に社長に収まってしまった。ルイルイは見事にその社長のスケジュール管理の秘書役をてきぱきとこなしだした。負けてはいられないので社長の肩凝りをほぐしながら正秘書の座を虎視眈々と狙ってみた。ケイスケくんは花粉症でひたすらぼう然としているだけだった。そんな午後だった。

2月28日(木曜日)

2人で活動を始めて今年でもう5年目に入っているという三角堂がやって来た。最新シングル「丘に咲く花」を聴いて結構気に入ったユニットであったので楽しみであった。スタジオ・ライブも所望したところカップリングの「ラクダ」をやってくれた。アコースティックな中にも情感たっぷりで、やはりやれる奴らだと再認識した。コンパクトなインタビューであったが、壁はなくなったと感じた。

記念写真でメンバー紹介をしておこう。右からギター・ヴォーカルの春(Haru)、そして真ん中がヴォーカルの流(Nagare) そして左がフィンガー・ピッキングの博(Hiro)である。3人目のメンバーはあまりうまくないらしい。嗚呼。

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