HIRO T'S DIARY
● 9月の日記 ●

9月1日(木曜日)「宝物」

生来、物を大切にするようにできている。
お気に入りのものならそれこそ何十年も一緒にいる。

1975年、ちょうど30年前カナダ・バンクーバーでこのZIPPOを8ドルくらいで入手した。
以来30年間、ボクの人生の半分以上ずっと寝食を共にしてきた。
そしてこのZIPPOは間違いなくボクの人生のラッキー・チャームであり続けてくれた。

約2ヶ月前に「たばこ」を止めることにした。 そしてそれは何の苦労も伴わず見事に成功した。

なぜ?どないして?イライラしなかった?いろんな質問が飛んできそうだが、 そんなことを書き出すと
セラピー本が一冊書けてしまうのでここでは触れない。 またいつか機会があればそのあたりもお話しする
こともあるだろう。 ただ間違いなく言えることはたばこを人生から消し去るのは実に簡単だということ。        

そしてボクはラッキー・チャームを封印することにした。
ボクの人生の半分以上を知るZIPPOくんは「Paper Weight」に姿を変えた。
彼はこれからのボクの人生をボクの机の上でボクと一緒に宝物として過ごしてくれることになる。


(8月4日の秘密めかした日記はこのこととかかわっていました。ご迷惑をおかけしました、ごめんね。)
9月2日(金曜日) 「雪隠本」
読書の秋って言葉があるが、ボクは専ら「読書の春夏秋冬」。活字大好きの乱読人間。 ただ、じっくりと書に向かい合う時間もままならぬので雪隠に持ち込みひたすら貪り読む。 我が家と事務所の雪隠はだからちょっとした図書館のようにも見える。
気に入った本なら、古くなりすぎて黄ばんできても何度も何度も読む。

積極的に購入する本もあれば、ありがたいことにお届けいただく本もある。

1日の雪隠使用時間は限定されているのだが、ついこの間まではその「供給と消化」が バランスよく進んでいた。 んが、しかし、ちょっと油断している隙に我が家と事務所の雪隠がどちらも 大変な様相を呈してきた。えらいこっちゃなのでちょっとここで整理してみる。


「坊ちゃん」

我が家の雪隠で読み直している。昔の日本語ってこんなんだったんだって思いを 新たにしながら読んでいて        
今やっと山嵐と坊ちゃんが赤シャツと野だに天誅を 加えるとこまでこぎつけた。

「文芸春秋9月特別号」

芥川賞受賞作品を読みたくて購入。選考委員石原慎太郎さんの評が過酷に辛らつで 興味深かったが、
まだ読みきれずに途中でもがいている。

「DIBS VOL.25」

我が友CHARのファン倶楽部会報。今回は彼のBIG50を祝う号で興味深く 読ませてもらってまもなく終了。         

「LUCKY RACOON」

森田恭子さん主宰の音楽誌。
いつもこだわりのインタビューをたっぷり、そしてKANの抱腹絶倒のコラム 「帰ってきたパリコラ」を
楽しく読ませてもらっている。VOL.11がゆず、 そして風味堂の渡くんのインタビューで早く読まねばと
思っていた矢先、 昨日VOL.12が届いた。桜井くんのインタビュー特集で 読みたくってしょうがないが
今のところ手が出せない。

「BECK」

コミック本であるが、802に全シリーズ置かれているので「一度読んでみっか。」と VOL.4の途中まで
読み進んだが回りの状況が火がついているのと コミックにはなかなか入り込めない性格が災いしてか
中途で止まった状態。

「半島を出よ。(上)」

ご存知村上龍さんのハードカバー。
文庫本しか読まないボクが802のえらい人が「おもろいねん!」て言ってたので 読もうと決心した本。
ものすごい数の登場人物を追いかけながら上巻半分くらいまで来て やっとストーリーが動き出したところで        
膠着状態に陥ってしまっている。
 

とまあ、こんなところが現在の雪隠本事情なんだけど、雪隠で文字通り
お尻に火がついて熱くってしょうがない。
ハイ、お後がよろしいようで。

と、ここまで802の日記にアップした後、レコード会社の安澤くんに宇多田ヒカルの新曲「Be my last」
が挿入歌になる映画の原作である三島由紀夫の「春の雪」の文庫本を頂いた。あまりのタイムリーさに
大笑いの苦笑いをしてしまった。ますますお尻の火が燃えさかりそうな勢いだ。

9月5日(月曜日)「催事場」

人ごみは嫌いなくせに、各地の名産に触れることのできるご当地物産展は大好きだ。
珍しい発見をしながらニコニコと狭い催事場を何周してもまず飽きることはない。

昨日は某百貨店で行われている四国物産展にふらりとまぎれこんだ。
そして「なめとろプリン」を発見。どう見ても普通のプリンなのに「なめとろ」とは?
別に「なめこととろろ」を混ぜたものでもなさそうだし、ましてや「なめねこ」とは
もっと関係なさそうだしと、 ショーケースの前で呼吸困難に陥ってゼーゼーしていたら 売り子のお姉さんが        
笑顔と共に「なめらか、とろ〜りの略ですよ。」と教えてくださった。

安心した。

隣にバウムクーヘンのかけらの試食があった。おいしかった。
だからバウムクーヘン630円を購入、「なめとろ」は次回に譲って「ギンサリ」で百貨店を後にした。        
9月5日(月曜日)Part 2.

ノラ・ジョーンズでお馴染みの"Don't know why"のソングライターでもあるJesse Harrisが今朝のお客さまだった。ニューヨーク生まれの都会人。もうプロとしてのキャリアも10年になる。繊細で話しづらい男かなと懸念していたが全くそんなことはなく和気あいあいとインタビューは進んだ。彼自身もスタジオライブで"Don't know why"と来年のアルバムから"Slow Down"と2曲もやってくれてごきげんな朝であった。

帰る前にボクが完コピしたDon't know whyを聞かせてあげたら、腰を抜かすほど感銘を受けてアゴが外れたようであった。これで日本にも相当の猛者がいると思い知ったに違いない。ガハハ。

9月6日(火曜日)プロバスケットボール・リーグ
台風14号の影響で昨日も雨。
平日午後にしているアウトドアスポーツも出来ないとくさっていたら、 なみはやドームでおもしろいプロバスケットボールの試合があるとのことなので 「うっしゃ、見といたろ!」と出かけた。

11月5日に発足するのが日本初のプロリーグ「bjリーグ」。仙台、新潟、埼玉、東京、大分 そして大阪をホームとする6チームでスタートするそうな。 昨日はそのプレシーズンマッチ。「大阪」対「仙台」で争われた。

面白いのはチーム名。仙台は「89ers」とまあ普通なんだが、大阪は「Evessa」。 発音すると「エベッサ」なのである。そう、間違いなく「えべっさん」から頂いていて 相当にお茶目である。

しかし試合はとってもスピーディ。しかもプロだけあって試合もBGMに乗って。
ホーム主導なのでホームがオフェンスの時は「シュ〜、ポッポ」と蒸気機関車を、 またディフェンスの時は
「ジャ〜ン、ジャンッ」とジョーズをイメージさせるBGMが流れてくる。 これが試合の流れにはまって
なかなかおもしろい。さすがプロリーグと思わせてくれる。 試合は大阪Evessaが勝利した。

10分クオーターの試合がハーフタイムも入れて大体1時間半強で終了。 なかなか楽しいものであった。

ただ、今朝のニュースに「日本バスケットボール協会は理事会で協会を独立して プロリーグを発足させた
bjリーグとは同協会の会員が一切かかわりを持たないように 求めていく云々」というのを発見。
以前のテコンドーのように、もつれなければいいのだが。

P.S.
誰からも質問がこなかったので別にいいっちゃ、いいんだけど、昨日の日記の最後に 記した「ギンサリ」の         
原形を一応記しておく。要するに「ギンギラギンにさりげなく」 ということだったのです。グスン。

9月7日(水曜日)「少路和伸」

細密な絵を描く画伯でボクの友人。
今月17日まで心斎橋アセンスで「かぐや姫」を題材とした個展を開催中。

昨日早めに仕事を切り上げて彼の絵を見に出かけた。
昔話をモチーフに彼の深みのある創造の世界が全12枚の絵になって繰り広げられている。

大阪在住の彼はこの春、アトリエを本格的に青森に移した。
そして今回の個展は初めて全て青森で描きあげた作品群なのだ。 たっぷりの自然の中に身をおき少路くんは「自然の息吹き」のパワーを 体感したのであろう。

12枚の絵からは今までにない「力」を感じた。


天に向かってスックと伸びていく自然の竹よりも彼が描いている竹のほうが、 ひょっとするとずっと
パワフルかも しれないとまで感じた。あの緑の色は必見である。

ひ弱で脆弱な都会生活に包まれているあなたはボクがここで言う意味を体感するためにも ぜひ17日までに        
一度は彼の原画に触れに行ってほしい。 そして自然のパワーを彼の絵からも感じてみてほしい。

http://www.kazunobu.net

9月7日(水曜日)Part 2.

アルバム・リリース日にはかかさずボクの番組に来てくれる押尾コータローが4枚目のアルバム「Panorama」リリース日の今朝、また番組に登場してくれた。恒例になったスタジオライブもニューアルバムから「Departure」そして「Brilliant Road」と2曲もやってくれた。スタジオライブはいつもにも増してステキだったが、インタビューはほんまに「ベタ」だった。「なんでそうなるの?」と欽ちゃんのような声が出てしまうくらいだった。これが今後の課題と言えば課題であろう。

帰る前に弾いている目の前で手をヒラヒラされてもギターが弾けるかどうかの実験をしなくてもいいんだが、してみた。そうしたらちゃんと間違えずに「禁じられた遊び」を弾ききった押尾っちはさすがであった。わはは。

9月8日(木曜日)「やるならやる、せんならせん!」
スポーツ観戦。
筋書きのないドラマだけに手に汗にぎり憂さ晴らしにももってこい。 スタジアムにそうそう足は運べないから大方の人はやはりテレビ観戦に頼らざるをえない。 ドラマとは言え、「筋書き」がないところがやっかいなのである。 大体2時間半くらいの枠があればなんとかなりそうなもんだが、 「なんとかならない」からこそこのドラマには存在意義がある。

ここんとこ野球中継が用意された時間内に収まりきれないことが非常に多い。 アナウンサーさんも最近はクレームを恐れてか、終了の瞬間まで何も言わずに 突然「誠に残念ですが、ここで中継を終了させていただきます。」 と宣言して中継がぶちきれることがよくある。

視聴者も大人にならなければならない。
大人になって諸事情を理解するべきなのは百も承知なのであるが、 なんとかならんもんかと度々胸をかきむしりながら思う。 でも「中途半端がいややねんやったら、やめとこか?」ってもし言われたら、 「いいえ、ごめんなさい、今のままでいいです。」って答えてしまうんだろうな、きっと。

ナサケネ〜〜〜!
9月9日(金曜日)「朝食」
朝の食事していますか?何か喰ってますか?
ん?眠い?少しでもたくさん寝ていたい?慌しくて時間ない?

いけません!お食べなさい!(おすぎさん風に)

どうしてもしっかりとした朝食が無理なら果物でもいいです。
昔から「朝は金、昼は銀、夜は銅」とも言われる果物は簡単でジューシーでバッチリ。 特に今は「梨」がお薦め。前夜眠る前に切ってラップして冷蔵庫に冷やしておきましょう。 目もばっちり覚めてごきげんだぜ。 「桃」もいいんだけど、これは茶色に変色してしまうのがちょっと難。味は一緒だけどね。 「巨峰」もいいねえ。一房丸ごといってしまいましょう。 時間が本当になければ季節感も何もないけどパワーの源「バナナ」もありかも?

なんて今朝のボクの頭は完璧にフルーツに「占拠」されてしまいました。
ん?占拠?そうだよ、「選挙」だよ!日曜日には必ず投票所に行こうぜ!
9月9日(金曜日)Part 2.

まもなく秋本番に突入。そこで去りゆく夏を惜しみつつ今年最後のBBQを屋上でやることにした。今回はお肉もいつもよりグレードをあげて臨戦態勢バッチリであった。

んが、夕方6時過ぎから信じられないくらいの雷雨に見舞われて、ほんまにビックリした。ビチョビチョになったが1時間くらいで雷雨も去りその後は気持ちいい夜がやってきた。

今回は参加者もいつもより少な目であった。少なかったけど、「濃さ」においてはやっぱり相当のものであった。

マーキーと気勢をあげ、そしてシャーリーを挟んで奇声をあげた。そうとうなパワーショットでしょ。

17日まで心斎橋アセンスで個展を開催中の少路画伯もやって来た。驚いたのは彼がオーダーした新鮮なホタテ貝が届いたこと。フレッシュもいいとこでBBQにするというよりもみんなポン酢を垂らして生で食べていた。俺はホタテが喰えないんだけどみんなの表情からその新鮮さがピンピン伝わってくた。どもありがと、少路くん。


そして最後のショットはスーパーアスリート、神戸製鋼そして日本代表のラガーマン、大畑大介選手である。去年仕事で知りあったんだけど、そんときから「一度BBQにおいでよ。」って誘っていて今夜やっと実現した。彼ともなんやかんか話し倒した。ほんで相当に呑み倒した。そして楽しい時間はアッと言う間に過ぎ去っていったのだった。

大畑くんもいよいよ来週からラグビーのシーズンインとのこと。今シーズンはいつも以上に声援を送ろうと思う。がんばってください。

9月12日(月曜日)「最高裁判所裁判官国民審査」

選挙サンデーも大阪府内で前回投票率を10ポイントアップして65.37%で終了。
国政への関心の高さも伺えて概ね爽快な月曜の朝である。(おおむねではあるが。)

ただ、投票所で「??」って気持ちになってしまうのが今日のタイトルの投票用紙。
不適切だと思う裁判官に×を打つものだが、正直言って「わかんない」。

ちょっと調べてみたら1949年に始まって今回で20回目。
最高裁判所裁判官の任命後初めて行われる衆議院総選挙の際に実施されるそうな。 その後10年経過した後 に
行われる衆議院選挙の際にさらに審査を行い 適切かどうか国民が直接意思表示できるものらしい。
有効投票数のうち過半数に達した裁判官がいたら罷免され、 その後5年間は最高裁判事になることはできない
というもの。 但し過去20回、この投票で辞めさせられた裁判官はいないそうな。

「わかんない」の気持ちと共に相当に「儀式的要素」を感じたので軽く調べてみた次第。

9月12日(月曜日)Part 2.

明後日ニューシングル「さよならヒーロー」をリリースするJackson Vibeのグローバーくんがやって来た。インタビュースタート前は眠そうであったがしばらくするとパッキリ目覚めてごきげんなトークでエンジョイした。秋にはライブもあり、相当に張り切ってる感がビンビン伝わってきた。

んが、どう見ても我々ふたりは「濃い」。だから帰る前にお互いに思いっきり「濃い顔」バトルをしてみた。自分で日記をアップしつつこの写真を眺めて改めて濃さを実感出来た。今度彼が来たときにはもう少し「柔和」な顔で対決してみようと思う。

9月13日(火曜日)「音量調節」

わけ分かんない日記を。

音楽を聴くとき場所や環境によって適切な音量ってのがあり、それを音量つまみによって調節する。
と、まあ、当たり前の話なんだけど・・・・
ラジオ放送の場合、みなさんのラジオセットにこの「適切な音量」の音源を送出しなければならない。
と、まあ、これも当たり前の話なんだけど、ここからちょっとだけ専門的に。

音源にはそれぞれ音圧の違いというのが歴然としてある。それをある程度補正するために コンプレッサー/エクスパンダーという機能が放送局の送り出す電波には加えられている。 ま、簡単に言えば「音のレベル」をそろえるためですな。

だからミキサーさんは卓から相当に荒っぽい送出をしたとしてもマスタールームで 音を整えて送出してくれるので安心安心。しかし、やはり出来るだけS/N比を良くするため VUメーターをしっかり凝視しながら音源レベルでの整音を心がけねばならない。

ボクはDJだけでなく、このミキサーって業務も兼務している。実はそればかりではなく ディレクターって業務もしているし、この日記とか番組中のBBSの管理にファックスやネットでの リクエストの処理も番組中にわらわらとこなしているのである。

VUメーターを「24」のクロエのような顔をして番組の間中じっと眺めていることは不可能なのである。
そしてここに落とし穴があるのだ。

女性アーティストに多いのであるがレコーディングの時に普通はかける「コンプレッサー」を全く
かけない人がいるのだ。なぜこんなことをするかと言うと出来るだけ「生声」に忠実に 録音したいから。
ところがこれをやられるとVUメーターは左端から右端までいとも簡単に針が 振り切ってしまうのである。
だから女性ボーカルの曲は要注意となる。

ところがさっきも書いたけどボクは本番中いろんな仕事をこなしていてVUメーターから 目をしばらく 離してしまうことがある。マスタールームではちゃんとコンプレッサーが かかるとはいうもの スタジオミキサーでVUメーターが振り切っているとS/N比が極端に 悪くなるばかりでなく機器的にもよろしくない。しばらくその状態が続くとマスタールームから 担当さんが飛んできて「ヒロさん、VU, VU!!」って叫ぶことになる。

だからボクの中では最近格言ができたのだ。 実は今日はそれが披露したかっただけなのである。
それでは、いきます。

「気をつけろ、セリーヌ・ディオンとダイアナ・ロス!」

とまあ、長々とお付き合いいただきましたが、この格言だけでは 何のことかさっぱりだったはずなのでこれでいいのです。
わはは。
9月14日(水曜日)「美学」
許せるもの、許せないもの、いろいろある。

昨日ニュースでリーダークラスの政治家さんが携帯で何やら話しながら車を降り、 そそくさと建物の中に入っていく絵を見た。それも1人ではなく連続してである。 ニュースになるくらいの場面であるから取材されることは事前に想定できるはず。

確かに選挙直後でお忙しいのでありましょう。しかし、その姿は颯爽どころか 余りにも貧乏くさく、また今の日本を象徴しているようで悲しかった。 政治家たるものどんなに忙しくても毅然としているべきである。

そしてその程度の「美学」くらいは持っていてもらいたい。

ひとり茶の間で「恥ずかしさ」に身悶えた夜であった。
9月15日(木曜日)「的中」

髪の毛が伸びた。いわゆるボーボー。
キタの事務所からミナミにいつも通りチャリンコでカットに出かけた。

スッキリとカットも決まった帰り道、空が真っ暗に。
本町を過ぎたあたりで大粒の雨がボツッ・ボツッ・と落ちてきた。
朝から天気予報が「午後には雨がきます。」と叫んでいたのがまさに的中した形だ。
空からまるでゴルゴ13のようなスナイパーが狙っているのでは?と思える大粒の雨が
俺のからだを撃ち抜き続けた。

「通り雨」と考えるか、「続く雨」と考えるか、それはギャンブル。
道沿いで雨宿りをする人々を見つめながら俺は勇敢にもひたすらの前進を選択した。

ビショビショのからだで事務所にたどり着いてほどなく雨はやんだ。
はははとわらった。

9月16日(金曜日)「生体反応」

ラーメンズはかなり好きだ。ライブも体験している。
シュールな笑い、馬鹿げた笑い、劇画チックな笑い、とりどりの笑いに腹をよじる。
人が痛さを感じた時、「イタッ!」と反応するまでには時差が存在する。

神経が脳に痛みを伝達するのに要する時間で、ごく自然な生体反応である。
これは「笑い」の反応にも存在し、そのギャップがあるからこそ笑いに絶妙の
「間」が かもし出されるのである。      

深夜テレビで「ラーメンズ・ライブ」を再度見た。 やはりはめられて思いっきり笑った。

ただそのとき同時に、以前有名な俳優さんが1人芝居で演じていたちょっとエロ・グロの 芝居を見たとき
感じたことや、名も知られぬ実験劇団の芝居で感じた「妙な感覚」が 「雰囲気」なのではなく絶対の
「現実」であることを実感した。

おもしろくライブを続けるラーメンズの画面から「躁状態」の笑い声が聞こえてくる。
そしてその全ての笑いが「生体反応」を無視して沸きあがっている。

みんな笑うことを待ち構えているのだ。


玄関のチャイムが鳴る前に「どちらさまですか?」と一斉に扉を開け閉めし続ける家が 集まった新興住宅地
の真ん中の広場にボクはポツンと立ち尽くす。 ポツンとひとりきりで。

9月16日(金曜日)Part 2.

マジ会いたかった男、Saigenjiくんがやっと来てくれた。おとといメジャー初のアルバム「ACALANTO」をリリースしたばかり。でも随分以前から彼の音をいろんな人たちのCDの中で聞いていて絶対逢いたかったのだ。

来てくれておしゃべりをした感想。ズバリええヤツ!もう最高の男。しゃべり出した瞬間からボクたちの間に「溝」はなかった。これからもきっと懇意にしていく男になるであろう。

秋にひとつライブを企画しているんだけど、彼には絶対に「いっちょかみ」をしてもらおう。そしてあなたはそれを楽しみに待っていてください。絶対、すんごいええライブになるからね。

帰り際に12年弾き込んでいるギターを指さして「汚ねえ〜」と揶揄してやった。そしてSaigenjiくんはひたすら笑っていた。

9月19日(月曜日)敬老の日 

「やってもた!!」

会社のガレージはフロアから3段高いところにある。 イラチなので常に2段目に足をかけて上がっている。       
先週の金曜日帰る時に右足を踏み外してしまった。そして思いっきり石の階段に 「弁慶の泣き所」を
打ちつけてしまった。玄関ホールに大きくボクの「Ouch!!!!」の声が響いた。

しばらく飛び跳ねていたらジーンズを通して血が滲み出てきた。
そしてほどなく白いスニーカーも赤く染まりだした。

「やっても〜〜た!」と思いっきり悔やんだ。

でもいつまで悔やんでてもしょ〜がない。速攻外科に飛び込んだ。先生が一言「あっちゃ〜!」。
もともとお肉がほとんど付いていない弁慶エリアのお肉がこそげとられて骨までちらりと 見えているらしい。
当然縫うことになり先生が「記念に見ておくか?」とおっしゃったが かなりのアカンタレなので
ご遠慮申し上げた。因みに全治3週間だそうな。 しばらくは全く運動ができなくなった。しょぼん。

だからいつもにも増して「ぼんやり」と過ごす週末になってしまった。
ただ同時にこの怪我で日記が1日稼げたと思う自分がいて、それもどうかと思うよな、やっぱし。

とにかく怪我ってヤツはほんまに唐突にやってくる。
後悔は絶対先にたたない。みなさんも怪我にはくれぐれもご注意を。
でももし万一やっちまったら常に「大難が小難に」と前向きに考えようぜ。

これで今日の日記はおしまい。
オンエアでは今んところこの件に触れるつもりは全くないので、まあ、これを読んだあなただけは
「あの人スネがジンジンしてるはずやのにがんばったはんなあ。」とそっと思っておいてくださいませ。
9月20日(火曜日)「デジタル攻撃開始」
昨日からFM802のシステムも相当のデジタル化が完了した。
マスタールームサイドでの機器入れ替えが重点的なので、スタジオは微妙な変化があった程度。

ただ、ひとつ大きく変わったのはメインの時計である。今までは針式の典型的なアナログ時計だったのが、昨日から液晶でアナログ的な表示のデジタル時計に変わったのだ。 今までは分と分の間も少しずつ動いていた長針が全く動かなくなって秒針が60秒になる瞬間に1分動くシステムに変わった。59分から次の時間に変わる瞬間なんて「本当に変わるんだろうか?」と見ていてドキドキする。

こうやって徐々に世の中が「01」に支配されるようになって全ての動きがこのように 「コキコキ」していくのだろうか?
9月20日(火曜日)Part2.

先週ニューアルバム「ドリーミーワームホール事典」をリリースしたスムルースがほぼ1年ぶりに戻ってきた。今回のアルバムは本当に彼らのやりたいロックが忠実にたたき込まれた1枚になっている。ぜひ聞いてくだされ。いろんな話に花が咲いたがとにかく笑い声がいっぱいの幸せな逢瀬であった。

楽しい時間の後の記念撮影。写真右からギター回陽くん、ヴォーカル・ギター徳田くん、ベース小泉くん、そしてドラムの中嶋くんである。ボクの中学の同級生の息子、中嶋くんも輪に入ってくればいいのにどうも彼はそのきっかけがつかめないでいたようだ。優しく声をかけてあげればよかったかなと後悔している。

って、ウソですよ〜〜。大阪人的にはこれは中嶋にとって、すんごく「おいしい絵」に仕上がっているのでありやす。

9月21日(水曜日)「曖昧模糊」

我が母国語、日本語は限りなく奥深く意味深長な言語である。

6カ国協議が終わった。
期限のつかない約束事に終始した宣言も、それでも今までとは比較ならぬほどの大進歩だそうな。

昨夜のニュースの町村外相の会見。「日朝間の懸案事項を包括的に討議する。」
確かにその通り。国語的にも誤っていないし問題のない表現であろう。

「核心が見えてこない。」という一点を除けばの話であるが。

日本語曖昧模糊意味深長且世界中百鬼夜行魑魅魍魎跋扈。       
9月22日(木曜日)「展覧会」

昨日の朝番組で「Angels」という天使を題材にした3人のアーティストによる展覧会が始まりますよとお知らせした。ボクは基本的に体験主義なのでお知らせしておいて見ない法はないと昨日帰宅途中に会場のdigmeout Cafeに出かけた。

今回は日本臓器移植ネットワークとのコラボ展で「生命、絆」がテーマで、より深く作品を感じることができるようになっている。また会場にはこのアートが施された「臓器提供意思表示カード」も置かれていて自分なりに臓器移植を考えることもできる。

臓器移植、究極のボランティアだと考える。一度カードを手に取り向き合ってみよう。自分の中の何かが変わるはず。

Think Transplant.

9月23日(金曜日)秋分の日 「IMAGE」
ハッピーファンのスタッフの女の子が廊下で腕組みをしているボクを見て「ヒロさん、体育の先生みたい!」と言ったので写真を撮ってみました。

本当に体育の先生みたいです。

「はい、この写真見た人、ウサギ跳び運動場3周!!」
9月26日(月曜日)「ことわざ」
「暑さ寒さも彼岸まで」ってほんとによくできた諺だよねえ。お彼岸を越えた瞬間に本当に「秋」を感じて肌寒くなってきました。

地球温暖化でいろんな自然現象の歯車が狂いつつある現在だけど、それでもかろうじて自然が「自然の法則」を維持しようとしてくれています。

人間が傲慢をいつまでも続けることにより、地球全体が此岸から彼岸に一瞬にして渡ってしまわぬことを願うばかりです。
9月27日(火曜日)「カレンダー」
ぼくんちのカレンダーは12月でおしまいだけど、くにのカレンダーは3月がおしまいなんだって。へんなの。おとうさんがゆってたけど、1年のおしまいもたいせつだけど、ちょうどはんぶんもとってもたいせつなおりかえしてんなんだって。だから3月んときもそうだけどいま9月も「道路」をきれいにするじきなんだって。あっちこっちの「道路」で「工事」がされています。おやくにんのおじさんたち、おかねをいっぱいつかってきれいな「道路」をもっともっときれいにしてくれてほんとうにありがとう。たいせつにつかわせてもらいます。
9月28日(水曜日)「無事生還」

活字が大好きで、事あるごとに人に「本を読め。」と吹いている。それでも読みそうにない人には自分の蔵書から押しつけてでも読ませている。数ヶ月前にこの本を知りあいに読ませようと蔵書をあたったのだがそこにはなかった。買ってでも読ませようと調べたらもう絶版になっていて手に入らぬ。相当に落胆して諦めていた。

昨日802を少し前に去った若者が802にやって来ていてボクに「返すきっかけをなくしてしまい数年も経ってしまいました。」と言いながらこの本を返却してくれた。ボクも忘れ去りかけていて、いわゆる「カリペチ」直前だった愛読書が戻ってきたのだ。快哉快食快便。

阿刀田先生のデビュー作をまたゆっくりと雪隠で攻めてやろうとほくそ笑んだ。

9月29日(木曜日)

「New York」

朝方はマジでめっきりと寒くなってきた。

毎日午前4時と午後7時くらいにお風呂に入る。んが、ボクは今右足の向こうズネを 怪我している。
抜糸は終えたがまだ相当に痛く、お風呂も毎回大きなゴミ袋で足を カバーしてシャワーのみだ。
今朝この寒さの中でシャワーをしながら浴槽にドップリとひたれる幸せが いつ戻ってくるのかと
ひとり浴室の中で涙ぐんだ。

長い人生でこんなにニューヨークに憧れたのは初めてかもしれない。

9月30日(金曜日)

「阪神優勝」

いやあ、昨夜は気持ちよかった〜〜。
気持ちよすぎて、いつものビールに加えてウイスキーのオンザロックまでやっつけてしまった。
だから朝はめちゃくちゃ眠たかった。それでもしあわせな朝である。

金本っちゃん、今岡くん、赤星くん,9回表の守備についている全員の「笑顔」が 本当に印象的であった。
真剣に守ろうとしても自然に顔がほころんでくるんだろうな。 ステキな笑顔をありがとう。
そして優勝、本当におめでとう!

あとは2年前の「わすれもの」をしっかりと手に入れることだね。ガオ〜、ガオ〜ッ。

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